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岡 智也さん

岡 智也さん

総合進学コース3年(池田市立渋谷中学校出身)

留学先
アメリカ合衆国 ネバダ州ヘンダーソン
American Heritage Academy
2017年7月~2018年6月

海外留学をめざしたきっかけは、自分を大きく成長させたかったからと語る、岡さん。ある意味「バクチ」だったというアメリカへの1年間の留学での自らの変化についてお話を聞きました。

自分を求めて、海を渡る

-留学のきっかけから順に教えてください

 小学生の頃から自尊心をほとんど失っていて、何をするにも自信がなく大事な時にパニックになって何もできないという悪循環に陥ってしまうという日々を送っていました。そこで自分を大きく変えるきっかけが欲しくて、自分に対する最後の「賭け」として箕面自由学園の制度を利用してアメリカへの1年間の留学を決意しました。

 2年生の7月からアメリカのセント・ジョージで2週間の語学研修を受け、8月からはラスベガス近郊のヘンダーソンという町にあるAmerican Heritage Academyでの留学生活をスタートさせました。

-初めての海外ということですが、生活はどうでしたか?

 アメリカでの生活は何もかもが違っていました。特に授業のスタイルが大きく異なり、クラスメイトと議論をする授業やプレゼンテーションを行う授業が数多くあり戸惑いました。もちろんそのための準備をしておく必要があり、自分のアタマで考えなければならないことが多く寝るヒマがありませんでした。最初の頃一番大変だったのは、議論になかなか入っていくことができなかったことです。文化的な背景の違いから思考の過程が違っていて、相手がどう考えどう感じているのかがわかりませんでした。

 また彼らは政治でも、スポーツでも、一般教養と言われるようなことに広く精通して自分の意見をもっているのに対し、自分がそういう知識もなく視野がせまかったことも身にしみて感じました。

プロム

アメリカの高校最大のイベント「プロム」学年末に
行われるフォーマルな衣装でのダンスパーティー。

自分の価値を客観的にみることができるようになった

-1年間の留学を経て変わったことは何でしょうか?

 ホストファミリーとのキャンプイベントに参加したときのメンバーから「トモヤって面白いな」って言われたんです。何気ないことだったんですが、自分をそんな風にまわりは見てくれているのかと思ったときに、あらためて自分を客観的に見直すことができるようになりました。

 それと同時に物事を多面的に見るようになりました。自分の意見を主張するには、いろんな個性があっていろんな価値観があることも認めなければなりません。日本の高校では画一的なことも多くてそのような視点は持ちにくいのかもしれません。

-今あなたがチャレンジしていることは何ですか?

 まず毎朝新聞を読むようになりました(苦笑)教養が無ければ話に入れないという経験をしたので、そこは強く意識しています。あとは英語力を落とさないように、TEDを見てプレゼンテーションの要約をしたりしています。将来的には教育関連の研究者になりたいと考えています。

ホストファミリーが誕生日を祝ってくれた一コマ

日本の教育を変えたい

 その理由は、自分の小学生での体験にあります。小学校時代に日々の小テストの結果で自分を格付けされたような気がして、自信を失いました。しかし海外の教育はそういう子どもの自尊心を損なわせ傷つけてしまうようなシステムではありません。むしろ子どもに自信をつけさせる教育を行う国が多くあります。いろいろな個性をもった子どもたちを、伸び伸びと大きく育てることができる教育方法はないか研究し、日本のこれまでの教育を尊重しつつ自分のような子どもを減らすことに貢献したいのです。

-中学生の皆さんにメッセージをお願いします

 これは身をもって体験した真実です。自分しだいで、どうにでもなる。

岡さんは日本で抱えていた、自分のなかのモヤモヤの正体をアメリカで見つけてきたようです。ただし日本に戻ってきたとたんに、またモヤモヤが現れた(苦笑)しかし今はそのモヤモヤを吹き飛ばす行動力と考える力を身につけているように思います。教育について熱く語ってくれた姿は、今後のさらなる成長を期待させるのに十分なものでした。「賭け」には勝ったとみました。

(2018年6月取材)